順列と組合せの基本計算
- 1,2,3,4,5,6の数字が1枚ずつ書かれたカードがある。このカードから3枚を選んで並べるとき、何通りの並べ方があるか。
- 1,2,3,4,5,6の数字が1枚ずつ書かれたカードがある。このカードから3枚を選ぶとき、何通りの並べ方があるか。
- 黒石3個、白石4個を横一列に並べるとき、何通りの並べ方があるか。
- 黒石2個、白石4個、赤石3個を横一列に並べるとき、何通りの並べ方があるか。
- 下のような格子状の道を\(A\)~\(B\)まで最短距離で進むとき何通りの行き方があるか。
- 順列(並べ方)の計算、組合せ(選び方)の計算、同じものを含む順列の計算を使えるようにしておくこと。
順列(並び方)の記号と計算方法
\(n\)個から\(r\)個選んで並べるとき\(_{n}P_{r} \)と表し、次のように計算する。
\(_{n}P_{r}=n \times (n-1) \times (n-2) \times \dots \times (n-r+1) \)
「\(n\)からはじめて1ずつ下げながら\(r\)回かけ算する。」覚えましょう。
例)\(_{10}P_{3}=10 \times 9 \times 8\)
組合せ(選び方)の記号と計算方法
\(n\)個から\(r\)個選ぶとき\(_{n}C_{r} \)と表し、次のように計算する。
\(_{n}C_{r}=\dfrac{_{n}P_{r}}{_{r}P_{r}} \)
「r個並べるけど、選び方だからr個の並びは関係ないよ」というように理解しましょう。r個の並び方をひとまとめにするために\( _{r}P_{r} \)でわり算をします。
例)\(_{10}C_{3}=\dfrac{_{10}P_{3}}{_{3}P_{3}}=\dfrac{10 \times 9 \times 8}{3 \times 2 \times 1 } \)
同じものを含む順列の計算方法
\(n\)個のうち、同じものが\(a\)個,\(b\)個,\(c\)個あるとき(\(a+b+c=n\))、 その並べ方は次のように計算する。
\( \dfrac{ _{r}P_{n} }{ _{a}P_{a} \times _{b}P_{b} \times _{c}P_{c} } \)
「同じものの個数の分、その並べ方は関係ないのでわり算しましょう。」ということです。
例)\(2,2,3,3,3,4,4,4,4\)の9個の数を横一列に並べるとき、
\( \dfrac{ _{9}P_{9} }{ _{2}P_{2} \times _{3}P_{3} \times _{4}P_{4} } \)と計算する。
特に必要ないと判断したので「階乗」の表記は避けて説明しています。使える人はどんどん使ってください。
- 1,2,3,4,5,6の数字が1枚ずつ書かれたカードがある。このカードから3枚を選んで並べるとき、何通りの並べ方があるか。
- 1,2,3,4,5,6の数字が1枚ずつ書かれたカードがある。このカードから3枚を選ぶとき、何通りの並べ方があるか。
- 黒石3個、白石4個を横一列に並べるとき、何通りの並べ方があるか。
- 黒石2個、白石4個、赤石3個を横一列に並べるとき、何通りの並べ方があるか。
- 下のような格子状の道を\(A\)~\(B\)まで最短距離で進むとき何通りの行き方があるか。
\( _{6}P_{3}=6 \times 5 \times 4=120 \)
\(120通り \)
\( _{6}C_{3}= \dfrac{_{6}P_{3}}{{_{3}P_{3}}}=\dfrac{6 \times 5 \times 4}{3 \times 2 \times 1} =20 \)
\(20通り \)
【一般的な解き方】
ご石を置く場所が7個あり、そのうち黒石を置く場所を決めればよい。
(ご石を置く場所が1,2,3,4,5,6,7と番号が振られていて黒石の番号を選べばよい。)
\( _{7}C_{3}=\dfrac{_{7}P_{3}}{_{3}P_{3}}\)\(=\dfrac{ 7 \times 6 \times 5 }{ 3 \times 2 \times 1 }=35 \)
\(35通り \)
同じものを含む順列として計算しても良い。
\( \dfrac{ _{7}P_{7} }{ _{3}P_{3} \times _{4}P_{4} }=35 \)
【一般的な解き方】
ご石を置く場所が9カ所あり、そのうち黒石を置く場所→赤石を置く場所(白石→を置く場所)の順で決める。
はじめに黒石の置ける場所は\( _{9}C_{2}\)
残り置ける場所は\(9-2=7\)カ所なので、
赤石を置ける場所は\( _{7}C_{3}\)、
最後の赤石は残りに置くだけなので計算する必要はない。(\( _{4}C_{4}\)を計算しても1になるので同じ。)
\( _{9}C_{2} \times _{7}C_{3} \)\(= \dfrac{9 \times 8}{2 \times 1} \times \dfrac{7 \times 6 \times 5 }{3 \times 2 \times 1}=1260 \)通り
\(1260通り \)
同じものを含む順列として計算しても良い。
\( \dfrac{ _{9}P_{9} }{ _{2}P_{2} \times _{4}P_{4} \times _{3}P_{3} }=35 \)
AからBに最短で行くには右に5マス、上に4マス進めば良い。
これは、「→→→→→↑↑↑↑」をという9つの→を並べ替えるのと同じである。
よって、③と同じように計算すると、
\( _{9}C_{4}=\dfrac{_{9}P_{4}}{_{4}P_{4}}\)
\(=\dfrac{ 9 \times 8 \times 7 \times 6 }{ 4 \times 3 \times 2 \times 1 }=126 \)
\(126通り \)
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