典型問題
- 0,1,2,3,4の数字が書かれたカードが1枚ずつある。このカードを並べて3けたの整数をつくるとき全部で何通りできるか。
- 0,1,2,3,4の数字が書かれたカードが1枚ずつある。このカードを並べて3けたの整数をつくるとき、3の倍数は全部で何通りできるか。
- 男子4人と女子2人を横一列に並べる。女子が両端にくる並べ方は全部で何通りあるか。
- 男子4人と女子2人を横一列に並べる。女子がとなり合わない並べ方は全部で何通りあるか。
- 1円玉が4枚、5円玉が1枚、10円玉が4枚、50円玉が1枚ある。これらの硬貨を組み合わせて支払える金額は何通りあるか。ただし0円は含まないものとする。
- 1円玉が4枚、5円玉が3枚、10円玉が3枚、50円玉が1枚ある。これらの硬貨を組み合わせて支払える金額は何通りあるか。ただし0円は含まないものとする。
- 下のような格子状の道を\(A\)~\(B\)まで最短距離で進むとき何通りの行き方があるか。
- 犬が4匹、ネコが4匹いる。1匹ずつ順に部屋に入れるとき、その入れる順は全部で何通りあるか。
- 犬が3匹、ネコが5匹いて、1匹ずつ順に部屋に入れる。部屋にはネコの方が必ず多くなるように入れるとき、その入れる順は全部で何通りあるか。
- 全部で10段の階段があり、「1段登る」もしくは「2段登る(1段飛ばし)」の2種類で登る。「2段登る(1段飛ばし)」は2回しか使えないとすると、その登り方は何通りあるか。
- 全部で10段の階段がある。この階段を「1段登る」もしくは「2段登る(1段飛ばし)」の2種類で登るとき、その登り方は何通りあるか。
- 積の法則、和の法則を使いこなせるようにすること。
積の法則
①同時に起こるとき
②連続して起こるとき
③お互いに影響をしないとき
それぞれの場合の数の積(かけ算)が全体の場合の数になる。
和の法則
①同時に起こらないとき(別々の場合に起こるとき)
②場合分けをして考えたとき
それぞれの場合の数の和(足し算)が全体の場合の数になる。
【問題】ハンバーガーが3種類、飲み物が5種類ある。ハンバーガーを1つ、飲み物を1つ選ぶ組み合わせは全部で何通りか。
【考え方】ハンバーガーと飲み物は同時に選ぶ(連続して選ぶ)ので積の法則で計算する。ハンバーガーを選んだからといって飲み物を選べないわけではないので和の法則ではない。
【答え】\(3 \times 5= 15\)通り
【問題】2つのさいころの目の和が5の倍数になる出方は何通りか。
【考え方】和が5になる場合が(1,4),(2,3),(3,2),(4,1)の4通り。目の和が10になる場合が(4,6),(5,5),(6,4)の3通り。
「和が5になる場合」と「和が10になる場合」は同時に起こらないので、和の法則で計算する。
【答え】\(4 + 3= 7\)通り
- 0,1,2,3,4の数字が書かれたカードが1枚ずつある。このカードを並べて3けたの整数をつくるとき全部で何通りできるか。
- 0,1,2,3,4の数字が書かれたカードが1枚ずつある。このカードを並べて3けたの整数をつくるとき、3の倍数は全部で何通りできるか。
- 男子4人と女子2人を横一列に並べる。女子が両端にくる並べ方は全部で何通りあるか。
- 男子4人と女子2人を横一列に並べる。女子がとなり合わない並べ方は全部で何通りあるか。
- 1円玉が4枚、5円玉が1枚、10円玉が4枚、50円玉が1枚ある。これらの硬貨を組み合わせて支払える金額は何通りあるか。ただし0円は含まないものとする。
- 1円玉が4枚、5円玉が3枚、10円玉が3枚、50円玉が1枚ある。これらの硬貨を組み合わせて支払える金額は何通りあるか。ただし0円は含まないものとする。
- 下のような格子状の道を\(A\)~\(B\)まで最短距離で進むとき何通りの行き方があるか。
- 犬が4匹、ネコが4匹いる。1匹ずつ順に部屋に入れるとき、犬・ネコの入れる順は全部で何通りあるか。
- 犬が3匹、ネコが5匹いて、1匹ずつ順に部屋に入れる。部屋にはネコの方が必ず多くなるように入れるとき、その入れる順は全部で何通りあるか。
- 全部で10段の階段があり、「1段登る」もしくは「2段登る(1段飛ばし)」の2種類で登る。「2段登る(1段飛ばし)」は2回しか使えないとすると、その登り方は何通りあるか。
- 全部で10段の階段がある。この階段を「1段登る」もしくは「2段登る(1段飛ばし)」の2種類で登るとき、その登り方は何通りあるか。
百の位→十の位→一の位がそれぞれ何通りかを考えれば良い。
百の位は0以外の4通り、十の位は百の位で使った数以外の4通り、一の位は残り3通り。これらは同時に起こるので積の法則で計算する。
\(4 \times 4 \times 3=48\)
\(48通り \)
3の倍数になる条件は各位の和が3の倍数になれば良い。
和には順番が関係ないので、まずは組み合わせで書き出す。
\( (0,1,2) \)
\( (0,2,4) \)
\( (1,2,3) \)
\( (2,3,4) \)
次にこれらの数を並べ替えた場合を考えれば良い。百の位に0が来れないことに注意する。
\( (0,1,2) \) →4通り
\( (0,2,4) \) →4通り
\( (1,2,3) \) →6通り
\( (2,3,4) \) →6通り
これらは同時に起こらないので和の法則で計算する。
\( 4+4+6+6=20 \)
\(20通り \)
①女子を両端に並べる。
②男子を並べる。
この手順で計算する。また、①、②は同時に起こるので積の法則で計算すると
\( _{2}P_{2} \times _{4}P_{4} \)\(= 2 \times 1 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1=48 \)
\(48通り \)
和の法則より、【女子がとなり会う場合】+【女子がとなり合わない場合】=【すべての場合】が成り立つので、
【女子がとなり合わない場合】=【すべての場合】-【女子がとなり合う場合】で計算すれば良い。
このように「〇〇ではない場合」を余事象(よじしょう)といい、引き算で求める。
すべての場合は、\( _{6}P_{6} =720 \)通り
女子がとなりあう場合には女子を1セットにして、(男,男,男,男,[女女])の5人の並べ替えを考えれば良い。
女子2人の並べ替えができることにも注意して
\( _{5}P_{5} \times _{2}P_{2} =240 \)通り
よって、女子がとなり合わない場合は、\(720-240=480\)通り
\(480通り \)
今回の問題は、それぞれの硬貨の使い方がお互いに影響しないので積の法則で計算すれば良い。
各硬貨を「使わない」という支払い方があるので注意。例えば1円玉の使い方は、(使わない),(1枚使う),(2枚使う),(3枚使う),(4枚使う)の5通り。
\( (1+4) \times (1+1) \times (1+4) \times (1+1) =100\)通り。※使わない場合を明確にするために「1+」と計算している。
ただし、この中にはすべての硬貨を使わない場合(支払いが0円)の場合も含まれているので、
\( 100-1 =99 \)通り
\(99通り \)
今回は、5円玉を2枚使うと、10円玉を1枚使うのと同じになり、5円玉の使い方が10円玉に影響する。
このままでは積の法則で計算できないので、5円玉と10円玉だけひとくくりにして考える。
5円玉が3枚と10円玉が3枚で作れる金額は小さい方から(0,5,10,15,20,25,30,35,40,45)円で10通り。
あとは、(1円玉の使い方)→(5円玉と10円玉の使い方)→(50円玉の使い方)の順で積の法則で計算すると、
\( (1+4) \times 10 \times (1+1) = 100\)通り
ただし、この中にはすべての硬貨を使わない場合(支払いが0円)の場合も含まれているので、
\( 100-1 =99 \)通り
\(99通り \)
和の法則で書き込んでいく。
例えばP地点であれば、左と下から来れるのでそれぞれの場合を足せば良い。
Q地点は左からしか来れないので、場合の数はそのまま変化しない。
どこから来れるのかを考えて、1つ前の場合の数を足しながら書き込む。
\(89通り \)
犬を\(○\)、ネコを\(×\)で表すと、\((○,○,○,○,×,×,×,×)\)の並べ替えを考えれば良い。
\( _{8}C_{4}\)\(=\dfrac{8 \times 7 \times 6 \times 5}{4 \times 3 \times 2 \times 1}=70 \)
\(70通り \)
犬を\(↑\)、ネコを\(→\)で表すと、\((↑,↑,↑,→,→,→,→,→)\)の並べ替えを考えれば良い。
これは格子状の道を進む問題と同じため、格子状の道を書いてみる。
ネコ(→)の方が必ず多くなるように道順を書き込む。
\(14通り \)
(1段),(1段),(1段),(1段),(1段),(1段),(2段),(2段)の並べ替えを考えれば良い。
\( _{8}C_{2}=\dfrac{8 \times 7}{2 \times 1}=28 \)
\(28通り \)
N段目に来るには、(N-1)段目もしくは(N-2)段目から登るので、和の法則で計算する。
1段目・・・1通り(明らか)
2段目・・・2通り(考えればわかる)
3段目・・・1+2=3通り(1段目から2段登るか、2段目から1段登るか)
4段目・・・2+3=5通り(2段目から2段登るか、3段目から1段登るか)
5段目・・・3+5=8通り(3段目から2段登るか、4段目から1段登るか)
6段目・・・5+8=13通り(4段目から2段登るか、5段目から1段登るか)
7段目・・・8+13=21通り(5段目から2段登るか、6段目から1段登るか)
8段目・・・13+21=34通り(6段目から2段登るか、7段目から1段登るか)
9段目・・・21+34=55通り(7段目から2段登るか、8段目から1段登るか)
10段目・・・34+55=89通り(8段目から2段登るか、9段目から1段登るか)
\(89通り \)
このように前の2つを足し算していく数列を「フィボナッチ数列」と呼び、いろいろな性質が知られている。
コメント