食塩水
- 9.6%の食塩水が400g入っている容器から、100gの食塩水を捨て、かわりに100gの水を入れよくかきまぜた。
その後、もう一度100gの食塩水を捨て、かわりに100gの水を入れると、食塩水の濃さは何%になるか。 - 14.4%の食塩水が300g入っている容器から、\(x\)gの食塩水を捨て、かわりに同量の水を入れよくかきまぜた。
その後、もう一度100gの食塩水を捨て、かわりに同量の水を入れると、10%になった。\(x\)を求めなさい。 - 容器Aには\(a\)%の食塩水が200g入っていて、容器Bには\(b\)%の食塩水が300g入っている。
容器Aから150gの食塩水を容器Bに移して良くかきまぜたあと、容器Bから150gの食塩水を容器AにもどしたところAの濃さは12%になった。また、
この操作をもう一度行ったところ、Aの濃さは13%になった。\(a,b\)をそれぞれ求めなさい。 - 容器Aには\(a\)%の食塩水が入っていて、容器Bには\(b\)%の食塩水が入っている。
次に、容器Aと容器Bから1:1の割合で食塩水を混ぜて容器Cに入れ、容器Aと容器Bから2:3の割合で食塩水を混ぜて容器Dに入れる。
容器Cと容器Dから1:2の割合で食塩水を混ぜると5.2%の食塩水ができ、容器Cと容器Dから2:1の割合で食塩水を混ぜると3.6%の食塩水ができるという。\(a,b\)をそれぞれ求めなさい。
- ビーカー図をもとに状況を整理する。
- 繰り返しの問題は割合を利用する。
- 重さが比で与えられたら具体的な数値で計算する。
①ビーカー図の書き方
上から「濃さ」「全体」「食塩」の順に書く習慣をつけておくと、上からかけ算する関係なので扱いやすい。
\(12 \%×200\)のように、%は\( \dfrac{1}{100} \)を表すので\(200\)を\( \dfrac{1}{100} \)倍して\(2\)にしてからかけ算するとラク。
②割合の利用
例)200gのうち50gを捨てる。→捨てる食塩の量は\(\dfrac{50}{200}\)、残る食塩の量は\(\dfrac{150}{200}\)
③比を具体的な数値にする
AとBを1:2の割合で混ぜる。→Aを100g、Bを200gとする。
※すべての問題で置き換えれば良いということではない。置き換えても比の関係がずれないかどうか、推測すべきである。
- 9.6%の食塩水が400g入っている容器から、100gの食塩水を捨て、かわりに100gの水を入れよくかきまぜた。
その後、もう一度100gの食塩水を捨て、かわりに100gの水を入れると、食塩水の濃さは何%になるか。 - 14.4%の食塩水が300g入っている容器から、\(x \ \)gの食塩水を捨て、かわりに同量の水を入れよくかきまぜた。
その後、もう一度100gの食塩水を捨て、かわりに同量の水を入れると、10%になった。\(x\)を求めなさい。 - 容器Aには\(a\)%の食塩水が200g入っていて、容器Bには\(b\)%の食塩水が300g入っている。
容器Aから150gの食塩水を容器Bに移して良くかきまぜたあと、容器Bから150gの食塩水を容器AにもどしたところAの濃さは12%になった。また、
この操作をもう一度行ったところ、Aの濃さは13%になった。\(a,b\)をそれぞれ求めなさい。 - \(a\)%の食塩水Aと、\(b\)%の食塩水Bがある。
食塩水Aと食塩水Bを1:1の割合でまぜたものを食塩水C、食塩水Aと食塩水Bを3:1の割合でまぜたものを食塩水Dとする。
また、食塩水Cと食塩水Dを1:2の割合で混ぜると5.2%の食塩水ができ、食塩水Cと食塩水Dを2:1の割合で混ぜると4.8%の食塩水ができるという。\(a,b\)をそれぞれ求めなさい。
ビーカー図を書いて計算する。
9.6% | 9.6% | 0% | ? % | |||
400g | – | 100g | + | 100g | = | 400g |
38.4g | – | 9.6g | + | 0g | = | 28.8g |
\(?=28.8 \div400=7.2%,false \)
同じようにもう一度ビーカー図を書いて計算する。
7.2% | 7.2% | 0% | ?? % | |||
400g | – | 100g | + | 100g | = | 400g |
28.8g | – | 7.2g | + | 0g | = | 21.6g |
\(??=21.6 \div400=5.4%,false \)
\(5.4% \)
【別解】
1回の操作で\(400g\)のうち\(100g\)を捨てるので、残る食塩の量は操作前の\(\dfrac{400-100}{400}=\dfrac{3}{4}\)倍
全体の量は変わらないので濃さは食塩の量に比例するため、濃さも1回の操作ごとに\(\dfrac{3}{4}\)倍になる。
よって、
\(9.6 \times \dfrac{3}{4} \times \dfrac{3}{4}=5.4 \)
\(5.4% \)
1回の操作ごとに濃さは操作前の\(\dfrac{300-x}{300}\)倍
濃さについて式を立てると
\(14.4 \times \left( \dfrac{300-x}{300} \right)^{2}=10 \)
\( \left( \dfrac{300-x}{300} \right) ^{2}=\dfrac{10}{14.4} \)
\( \left( \dfrac{300-x}{300} \right) ^{2}=\dfrac{25}{36} \)
\( \dfrac{300-x}{300} = ± \dfrac{5}{6} \)
\( 300-x = ± 250 \)
\(x=50,-250 \)
\(x > 0\)より
\(x=50 \)
a% | b% | |||
200g | 300g | |||
2a(g) | 3b(g) | |||
↓ | ↘ | ↓ | ||
a% | ||||
↓ | 150g | ↓ | ||
1.5a(g) | ||||
↓ | ↘ | ↓ | ||
a% | ?% | |||
50g | 450g | |||
0.5a(g) | 1.5a+3b(g) | |||
↓ | ↙ | ↓ | ||
?% | ||||
↓ | 150g | ↓ | ||
(★1) | ||||
↓ | ①↙ | ↓ | ||
12% | ?% | |||
200g | 300g | |||
24(g) | (★2) |
★1を計算する。容器Bに入っている\(450g\)のうち、\(150g\)を移しているので
\(★1=(1.5a+3b) \times \dfrac{150}{450}=0.5a+b \)
同様にして★2は
\(★2=(1.5a+3b) \times \dfrac{450-150}{450}=a+2b \)
また、①の混ぜ合わせから食塩の量に関する式を立てると
\(0.5a+★1=24 \)
\(0.5a+0.5a+b=24 \)
\(a+b=24 \dots(1) \)
続いて図示して解いていく。
12% | ?% | |||
200g | 300g | |||
24(g) | (★2) a+2b(g) |
|||
↓ | ↘ | ↓ | ||
12% | ||||
↓ | 150g | ↓ | ||
18(g) | ||||
↓ | ↘ | ↓ | ||
12% | ??% | |||
50g | 450g | |||
6(g) | a+2b+18(g) | |||
↓ | ↙ | ↓ | ||
??% | ||||
↓ | 150g | ↓ | ||
(★3) | ||||
↓ | ②↙ | ↓ | ||
13% | ??% | |||
200g | 300g | |||
26(g) | (★4) |
\(★3=(a+2b+18) \times \dfrac{150}{400}= \dfrac{1}{3}a+ \dfrac{2}{3}b+6 \)
②の混ぜ合わせから食塩の量に関する式を立てると
\(6+★3=26 \)
\(6+ \dfrac{1}{3}a+ \dfrac{2}{3}b+6=26 \)
\( \dfrac{1}{3}a+ \dfrac{2}{3}b=14 \dots(2) \)
(1)、(2)より連立方程式を解くと
\(a=6,b=18 \)
食塩水Cの濃さを\(x\)%、食塩水Dの濃さを\(y\)%とする。
食塩水Cと食塩水Dを100gと200gで混ぜ合わせると5.2%の食塩水ができるはずなので、
\( \dfrac{x}{100} \times 100+ \dfrac{y}{100} \times 200= \dfrac{5.2}{100} \times 300 \)
\(x+2y=15.6 \dots① \)
同様に食塩水Cと食塩水Dを2:1の割合で混ぜて3.6%になるときを式にすると、
\(2x+y=14.4 \dots② \)
①、②より、
\(x=4.4,y=5.6 \)
また、食塩水AとBについても同じように求めると、
\( \dfrac{a}{100} \times 100+ \dfrac{b}{100} \times 100= \dfrac{4.4}{100} \times 200 \)
\( \dfrac{a}{100} \times 300+ \dfrac{b}{100} \times 100= \dfrac{5.6}{100} \times 400 \)
\(\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}a+b=8.8 \\ 3a+b=22.4\end{array}\right.\end{eqnarray}\)
解くと
\(a=6.8,b=3 \)
※混ぜ合わせは計算できるところからする。今回であればCとDの混ぜ合わせから計算した方がラク。aとbで表した計算し続けると少し大変。(できないことはない。)
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